トーナメント初心者向け、バブルラインでの勝率計算の考え方。ICMって何?
トーナメント中、あと1人飛べば賞金圏。
そんなバブルラインの場面で、相手からオールインが飛んでくる😖
「勝率50%以上ありそうだけど、コールしていいのかな⋯?」
ポーカーを始めたばかりの頃は、“必要勝率を満たしていればコールしていい”と教えられることが多いですよね。
でも――トーナメントの“バブルライン”では、それだけでは足りません。
なぜ、通常より「高い勝率」が必要になるのか?
答えはシンプルです。
飛んだら賞金がゼロになるから。
キャッシュゲームなら、飛んでも再バイインすれば続けられます。
でもトーナメントでは、スタックを失った瞬間に即終了。
今まで積み上げてきたチップも、時間も、すべてが“ゼロ”になります。
つまり、バブルラインではチップを増やすことよりも、失うリスクの方が大きい。
だからこそ、普段より高い勝率(=“上乗せ”)が必要になるのです。
これが「ICM」という考え方
この「飛ぶリスクを踏まえて、勝率に上乗せを加える」考え方を
ICM(Independent Chip Model)といいます。
ICMの基本はこうです:
「1枚のチップは常に同じ価値ではない」
トーナメントでは、残り人数や賞金分布によって、
チップ1枚の価値は変動します。
だからこそ、オッズ計算やエクイティだけでは判断できないのが、トーナメントの難しさでもあるのです。
シーン別|必要勝率の“上乗せ”目安
必要勝率を計算したら、以下の表を参考に、
シーンごとに「上乗せ」して判断する癖をつけましょう👇
シーン | ICMの影響 | 必要勝率の上乗せ目安 | 判断のポイント |
---|---|---|---|
序盤 | 小 | 0〜+5% | オッズ・必要勝率重視でOK。飛んでも再エントリできリスク小。 |
バブルライン | 最大級 | +20〜35% | 勝率50%でも足りないことがほとんど。70%以上必要な場面も。とにかく「飛ぶリスク」が重い。 |
インマネ後 | 中 | +10〜20% | 安心感から緩む人が多い。リスクに見合う価値があるか冷静に。 |
ファイナルテーブル | 高 | +15〜30% | スタック差・順位報酬に大きく左右される。チップリーダーの圧力には注意。 |
【まとめ】バブルで迷ったら、“ちょっと厳しめ”がちょうどいい
・勝率が50%でも、バブルでは足りない
・必要勝率に+20〜35%上乗せして判断する意識を持とう
・ 飛んだときの損失は、チップを増やす以上に重い
たったこれだけで、バブルでの“もったいない飛び方”が減り、より深く残れるプレイヤーへと変わっていきます。